【本当は怖い】辞めた会社から損害賠償請求された事件まとめ

辞めた会社から損害賠償

辞めた会社からの損害賠償事件

わかりやすく、退職にまつわる損害賠償請求の事件をまとめました。

辞めた会社から訴えられるケースはどんなものがあるのか?

また、退職時のトラブルを避ける方法も含めてわかりやすくまとめました。

 

結論から言うと、トラブルの原因になるので会社に求められても「契約書(念書)にはサインするな」です。

 

ケイズインターナショナル事件

ケイズインターナショナル事件(東京地裁 1992年9月30日)とは?

(1) Y社は、A社と結んだ期間3年のビルインテリアデザイン契約を履行するため、常駐担当者Xを新たに採用し配置した。ところが、Xが、入社間もなく病気を理由に欠勤し辞職したことから、A社との契約は解約された。そこでYは、1,000万円の得べかりし利益を失ったとして、Xと交渉の上、月末までに200万円を支払う旨の念書を取り付けた。しかし、これが履行されなかったため、その履行を求めて提訴したもの。
(2) 東京地裁は、ⅰ)経費を差し引けば実損額はそれほど多額ではないこと、ⅱ)労務管理に欠ける点があったこと、ⅲ)Xの対応にも問題があることなどを勘案し、3分の1の70万円と5分の遅延損害金の支払いを命じたもの。なお、判決は、確定した。
【判示の骨子】
(1) 得べかりし利益は1,000万円であっても給与や経費を差し引けば実損額はそれほど多額にはならない、
(2) 紹介者の言を信じたのみでXの人物、能力等をほとんど調査しないなど採用に当って、Y社側にも不手際があった、
(3) 期間の定めのない雇用契約は一定期間を置けばいつでも解約できることから月給者であるXに雇用契約上の債務不履行を問えるのは当月月末までであること、
(4) XがYに、根拠のない非難を繰り返すのみで、話し合いによる解決をかたくなに拒絶していること等を総考慮すると、200万円の約3分の1の70万円に5分の遅延損害金の支払いを命じる。

参考:厚生労働省

Y社は女性従業員しかいない会社で、A社の仕事を請け負うために「男性X(36歳)」を5月28日に新規採用(月給20万円)した。

その後、男性Xは6月4日ころから病気を理由に会社を欠勤し、その後そのまま退職した。

その結果、Y社は女性従業員しかいない状態になったことを理由に、A社との仕事契約がキャンセルされた。

Y社の推定で約1000万円稼げたはずの契約がキャンセルされたとして、Y社の女性社長(36歳)は、男性Xに対して200万円の損害金を支払うよう求める念書(後日の証拠になるよう、念のために書き記す書面)を書かせる。

しかし、男性Xはお金を支払わなかったので、Y社が退職後の元社員男性Xに損害賠償請求する。

判決結果は、男性Xに対して、「70万円+5分の遅延損害金」の支払いを命じた。

※ 男性Xが「念書」にサインしたのがトラブルに発展した最大の原因です。

 

辞める会社の念書にサインするな!

男性が念書にサインを会社側に求められた時点でサインせず、弁護士に事件内容を相談し「仲裁」してもらうべきだったのです。この場合、完全に会社側が悪いので1円も払う必要はありません。

男性は、「やくざに腕を折らせるぞ!」的なことを女性社長に言われ「脅迫されて念書にサインした」と、裁判で述べているのですが、それを証明する証拠がなく、金額は減ったものの男性X側の敗訴になったのです。

つまり、念書や契約書だけが証拠として残り敗訴したわけです。

要は、この男性が会社側が出してきた「念書」にサインしてなければ、訴訟される理由がまったくない事件です。

このトラブルの内容は、会社側の採用や人員体制に不備がある状態が最大の問題で男性社員一人が退職することなど、そんなものはどうでもいいのです。

単に「会社」が、目の前の「契約欲しさ」に、小手先の対応で大型契約を結んでちょっとした計算違いで計画が破綻し契約を解除されたという非常に経営者としてマヌケなトラブル内容でしかありません。

単なる雇われのサラリーマンの男ごときがたった1人辞めて、会社間の取引が破棄された。こんなことが理由で、このサラリーマンごときの男性が「その会社の損害」を賠償する必要も義務もそもそもまったく無いのです。

実にマヌケな男です。

「念書」にサインしたことで、この男が勝手に責任を負った形になっただけで、普通に退職してこのような無茶な裁判で損害賠償請求されても、そんなものは会社が悪いで終わりです。

逆に、こんなケースで訴えられたら、この男性側が会社側に対して「慰謝料請求」できます。現実に、法律でそのように労働者側が守られています。

会社側が元従業員を訴えることは、実際問題「念書」がなければ会社側の敗訴。または、逆に会社側が男性に「慰謝料を請求される」リスクがあります。通常はそうなります。

法律で簡単に従業員を訴えてはならないと決まっているからです。

労働基準法第16条

使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。

これは、会社側の教訓にもなる事件で、特に「会社経営者」は、この点を理解した上で人を採用し、企業間取引を、多少の欠員がでても問題ない体制を構築した上で「履行」しなければなりません。

非常にクレイジーでマヌケなトラブル事例と言えます。

 

どのようなトラブルであっても、このような「念書」には絶対にサインしてはなりません。

そもそも、する必要がまったくありません。

この男性はそもそも「法律で守られている」のに、勝手に念書にサインして、そのせいで「敗訴」してお金を会社に払うという非常に教訓に満ちたマヌケな事例です。

 

会社をいきなり辞めても普通は問題にならない

労働基準法第16条

使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。

通常、会社をいきなり辞めてもこのような問題にはなりません。労働法16条で、会社が損害賠償を予定したり違約金を定める契約を禁止しているからです。

かなり特殊な事情で、損害金額を払うよう念書にサインを求められるのはかなり異常です。個人でサインしてしまうと、このような退職時のトラブルに発展する場合が過去にあったので注意しましょう。

この事件から学べる点として、一番大きいことは「念書」や「契約書」にサインすることのリスクです。安易にサインしてはいけません。

念書にサインを会社側に求められるトラブルになったら、サインする前に弁護士に相談しましょう

 

また事前にトラブルが予想されるような形での退職の場合、弁護士が提供する退職代行サービスを利用すると安全に退職できます。その上、「残業代の未払いのトラブル」にも対応しています。

通常、弁護士に依頼すると相談1時間で1万円など、料金が高すぎて泣き寝入りになり使えない人が多いのですが、弁護士法人みやびであれば「格安」で無料相談から受け付けています。

【弁護士】弁護士法人みやびの退職代行の流れとは?

 

 

 長谷工コーポレーション事件

長谷工コーポレーション事件(東京地裁 1997年5月26日)とは?

従業員Aが会社の留学制度を利用し、海外の大学院に留学。

この留学のときに会社と従業員Aは「帰国後一定期間が経過する前に退社した場合は、会社が支払った留学費用を返還する」という契約書を締結しました。

その後、従業員Aが2年5ヶ月後に退社。会社は、契約書通り留学費用の返還を求めて訴訟を起こしました。

会社の強制留学ではなく、従業員Aの自由な意志で行われた留学で契約書にサインした上での留学。

さらに、金銭消費貸借契約(会社と従業員のお金の貸し借り)が成立していたとされ、会社側の勝訴となりました。つまり、従業員は留学にかかったお金を返還しなければならなくなりました。

※ 会社の業務命令で研修などを受講した場合は会社が費用負担するもので、後から返せなどと言われることはないが、この場合は本人の自由意志で会社側が条件付きで費用を貸すという契約書を交わしてるので、期間終了前に退職した元従業員Aが、費用を返済するべきであるという判決になりました。

※ 安易に契約書にサインせず、退職できる期間を事前に良く確認してからこのような制度を利用しないと、退職後にトラブルの原因になるという事例です。

この事件でも「契約書」がでてきました。安易に契約書にサインしてはいけないという教訓になる事例です。

 

 

 ラクソン事件

ラクソン事件(東京地裁 1991年2月25日)とは?

英会話教材販売会社の営業本部長が、24人の営業職の社員を丸ごとライバル会社に引き抜いて転職させた事件。

判決では、部長とライバル会社側に対して、1ヶ月分の粗利益減少分の損害賠償が認められた。

※ このように、ライバル会社に転職するために事前の予告もなくいきなり大量退職し会社に損害を与える行為は、訴訟対象になります。しかし、会社側が受けた被害を考えると損害賠償金額が少ないですね。

※ 引き抜かれた営業マン24人は、なにもなく退社し転職していますが、営業部長とライバル会社が訴えられています。これは引き抜かれた会社が、かわいそうな判決に感じます。

 

損害賠償が却下され会社側が慰謝料を払った判決

プロシード事件(横浜地裁 平成29年3月30日)とは?

入社約9ヶ月の新卒社員が「退職」を申し出た翌日から欠勤。

「躁うつ病」のため会社も退職を認める。

その後、元従業員が2ヶ月以内に他の会社に就職する。

これを、なぜか会社側が知る。病気でやめたはずなのに、2ヶ月で元気に転職されたことに対し会社側が、元従業員を「元気じゃないか!」と損害賠償で訴える。

判決は、訴えた会社側の訴えが棄却され、元従業員に精神的苦痛を与えた会社が110万円の慰謝料を支払うことを命じられた。

※ マヌケなことに、元従業員を訴えた会社側が敗訴し、逆に訴えられた側の元従業員が、会社から「110万円慰謝料でもらう」という判決になった

※ 会社が退職した元従業員に対して、軽々しく訴訟し「不当な訴え」と判断されると、逆に精神的苦痛を受けた元従業員側から、「慰謝料請求」で反撃され敗訴した例。このようなケースにおいて会社側は元従業員を、軽々しく訴えるべきではないという事例。

 

まとめ

このように、退職時や退職後にトラブルに発展するケースは、必ず「念書」と「契約書」に訴えられる側の従業員がサインしています。

特に注意が必要なのが、損害が出たとしてお金を求められた時に個人で直接会社と交渉して契約書や念書にサインしてしまうことです。

そうならないように、退職時にトラブルのサインがでている場合は、弁護士を利用すると安心です。

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